「兵庫県立 考古博物館」に息子くん(年長さん)と行ってきました。
「考古博物館」と聞いてどういうイメージを持ちますか?
なんだか難しそう、眠くなりそう、暗そう、堅苦しい…
考古学ファンでなければ、そういったネガティブイなメージを持つ人は少なくないでしょう。
このようなイメージで「小さな子供をつれていくなんて無理、きっと楽しめない」と思っていたらもったいない!
「兵庫県立 考古博物館」は、小さな子供でも楽しんで学べる工夫がいっぱいの、とても素敵な博物館でした。
学校の授業や社会科見学でマイナスのイメージを持つ前に、博物館に連れて行って考古学に興味をもってもらいましょう!「兵庫県立 考古博物館」は未就学児にもオススメですよ。
兵庫県立考古博物館 観覧料の割引、駐車場について
兵庫県立考古博物館は、兵庫県加古郡播磨町にある博物館です。開館時間や閉館日などの基本情報は、公式ホームページをご覧になってください。
兵庫県立考古博物館ホームページ:https://www.hyogo-koukohaku.jp/
兵庫県立考古博物館 観覧料は割引できる?
個人 | 団体 | |
大人 | 200円(500円) | 150円(400円) |
大学生 | 150円(400円) | 100円(300円) |
高校生以下 | 無料 | 無料 |
コープこうべ組合員、JAF会員なら団体割引料金で観覧できます(大人200円⇒150円に割引)。組合員証/会員証をもって出かけましょう!
特別展開催期間中の観覧料
特別展を観る観ないに関わらず、特別展開催期間中は観覧料が高くなります。上表の()内が特別展開催期間中の料金です。一度受付カウンターを過ぎれば、特別展示室にも自由に出入りできるためと考えられます。特別展示室には監視スタッフさんがいますが、チケット確認などはありませんでした。
なお、特別展開催期間も割引が使えます(大人500円が団体料金の400円に割引される)。
※観覧料は21年6月現在のものです。最新の観覧料については兵庫県立考古博物館公式HPを、割引については生活協同組合やJAFのHPをご確認ください。
兵庫県立考古博物館 駐車場はどこがおすすめ?
博物館の南側と東側の2箇所にあります。どちらも1日300円でそこまで負担にはなりません。
南側 | 播磨町大中遺跡公園駐車場 | 有料(300円/日) |
東側 | 播磨町野添であい公園駐車場 | 有料(300円/日) |
個人的には東側の「播磨町野添であい公園駐車場」から「出会いの道」や喜瀬川を散策しながら博物館に向かうのがオススメ。ただし週末は満車となることも多いようですので、早めに到着した方が安心です。
博物館の開館時間まで余裕があっても、「野添であい公園」(駐車場すぐ。無料。)や「播磨大中古代の村(史跡大中遺跡)」(博物館となり。無料。)で時間をつぶせますので、早めに到着しても大丈夫。「出会いの道」の川沿いをプラプラ散策するだけでも小さい子供なら楽しめます。大人もゆったりした気分になれますよ。
「出会いの道」から喜瀬川を散策。土手をプラプラ。お天気のいい日は気持ちいいです。
博物館に行くには飛び石ではなく、きちんと橋を渡ってくださいね。
橋を渡れば目の前に博物館があります。
兵庫県立考古博物館 お弁当はどこで食べる?
播磨大中古代の村、野添であい公園で食べられます。
「播磨大中古代の村」
博物館となりにあるので便利。無料の公園です。(博物館の一部と言っていいです。)
「播磨大中古代の村」では、復元された竪穴式住居を眺めながらお弁当を食べることができます。芝生に適度に木陰ができて、とても気持ちの良い公園となっています。
「野添であい公園」
整備された綺麗な公園です。ベンチやテーブルもあり、レジャーシートがなくてもお弁当を食べられます。屋根もあるので雨の日でも大丈夫。芝生広場や噴水、遊具もあるので、博物館で頭が疲れたら、休憩がてらここで外遊びを楽しむこともできます。
兵庫県立考古博物館 未就学児でも楽しめる?
結論から言うと、とても楽しめます!!(親も存分に楽しみました。)
むしろ、勉強として歴史に触れる前に一度は連れていきたいですね。博物館では、考古学に興味がもてるように展示が工夫されています。昔のことがわかるってすごい!楽しい!と思ってくれたら、きっと勉強も楽しんで取り組めますよ。
体験を重視した展示
ただ見るだけ、解説を聞くだけの展示ではありません。自分で考えて、触れて、試してみる、体験を重視した展示となっています。
体験展示室
展示室中央に大中遺跡で発掘された竪穴式住居跡が展示されています。床がスケルトンになっていて、発掘現場をそのまま見ることができます。
発掘調査で使う実物の機械や道具も展示されており、イメージしやすくなっています。
また、この横に発掘調査を体験できる場所があります( 新型コロナ感染予防対策のため、中止になっていたり人数制限があったりします。詳細は公式HPをご確認ください)。
テーマ展示室
人、環境、社会、交流の4つのテーマで兵庫県の歴史を学びます。
テーマ「人」(日本人の由来)
人類の誕生から現代まで、私たちのルーツを実物大のパネルや模型、骨を使って学びます。
どうやって昔の人の身長を測定したのか、考古学で使われる知識も紹介されています。大腿骨の長さから身長を割り出すようですが、この知識も「実際に触って、自分で考える」展示となっています。骨の模型をメジャーで自分で測って、自分で計算して身長を割り出します。ちょうど私の身長くらいになったので、息子くんは私の太ももに骨を充てて計算結果が正しいか確認していました。
テーマ「環境」(縄文、弥生など自然とともに生きた時代)
狩猟・採集の時代から稲作が広まるまで、自然とともに生きた人々の生活が再現されています。
息子くんはナウマンゾウ狩りの掛け声が恐ろしくて、しばらく先に進めませんでした。確かに背後から聞こえてきたときはびっくりしました…。お子さんによっては入口付近で回れ右、になるかもしれません。この場合は逆の順路(テーマ「交流」から回る)でたどれば大丈夫。終盤は怖いものがないので、展示を楽しめますよ。
ナウマンゾウハンターの恐ろしさは、稲刈り体験でリセットです。
石包丁を使って藁を切る体験ができます。教科書でしか見たことない石包丁を手にできるなんて、ちょっと母も感激!して写真を撮り忘れました。サクッとは切れません(コツがいる?)。稲穂を摘むといっても、こんなもんで切るなんて…弥生人の根性、すごいです。
テーマ「社会」(国の成り立ち)
人々が争いを繰り返しながらやがてまとまっていく様子を、武器や武具、王の墓、古代の役所を通じて学んでいきます。
「国のなりたち」で避けてとおれないのが戦。であるためか、入り口が戦場です。インパクト大!!この展示で、たいていの子供はこわがると思います。
この通路に足を踏み入れると、弓矢の飛ぶ音や剣を振り下ろす音など、戦の音が流れます。視覚的にも聴覚的にも恐ろしい…途中に斧が刺さった人骨も展示。
息子くんもこの通路に足を踏み入れるのを相当嫌がりましたが(結局突き進んだ)、その後に展示されている武器や武具には興味深々。結構不気味な王の墓にも興味をもったようで、じっくり観察していました。
入口が怖すぎるんだよね…。入口で回れ右になったら、反対側から回ってみてください。我が子のように武器単体には興味を示すかもしれませんので。
テーマ「交流」(貿易など)
”ひょうご”を舞台に、人と物の交流を学びます。
再現された大王の石棺や船は迫力があります。石棺はよく運べたな、と感心する大きさです。
「瓦をはこべ」すごろくで楽しく学ぶ物流
平安時代に京都のお寺の屋根に使う瓦を兵庫で焼いていたそうです。兵庫の窯元から京都まで瓦を運ぶルートがわかる遊びになっています。このすごろく、序盤からかなり厳しいルールでなかなか前に進めません。結構時間を使いますので、急いでいる場合はご注意を…。
収蔵展示(地下1階):バックヤード見学
各時代の重要資料が展示されています。棚や引き出しに入った状態です。
コンテナに入ったままの資料や(倉庫?)、復元作業の様子もガラス越しにみられるので、バックヤード見学といった感じです。
館外展示:播磨大中古代の村(史跡大中遺跡)
博物館横にあります。竪穴式住居が7棟復元されており、中に入ることができます。また、当時の植生も再現されているようです。
館内展示だけではわからない建物の大きさや広さ、明るさといったものを感じることができます。実物を体験するとしないでは子供の反応が大きく変わるので、ぜひ館外展示も見に行きましょう!
住居の中にはいったら、どこに寝ていたのかな?、何人家族だったのかな?など、子供と想像すると楽しいです。竪穴式住居入口にはクイズも出題されているので、館内で学んだことの復習もできます。
当時の人がどんなものを食べていたのか、館内で見たものを話しながら木を探してみるもの良いですね。実物をみるとイメージもわきやすくなります。
館外展示を見たら、再び館内に戻って確認するのをオススメします(観覧券の半券があれば再入場可能です)。実物を見た後は、館内展示を見る子供の目が変わりますよ!
体験行事
勾玉つくりや火起こしといった体験もあるようです。
今回は体験できなかったので、体験出来次第またアップしようと思います。
最後に
兵庫県立考古博物館は、見て、考えて、触って、体験できるとても楽しい博物館でした。
お家に帰ったら、子供に「今日見たこと、知ったこと」を絵にかいてもらいましょう。楽しくお絵かきしてくれます。そのあとは親子で書いた絵について話し合うと良いですね。見たことも体験したことも、より理解が深まるのではないかと思います。
「楽しかった~」「こんなこと知ったよ!知ってるよ!」と思ってくれれば、きっと博物館が好きになります。考古学博物館は堅苦しい、なんて思わずに、ぜひ足を運んでみてください。